2009年4月21日火曜日

一歩前進二歩後退

テーブル稽古3日目。

本読み稽古を行うが、簡単には先に進まない。

それほど難しい本だとは僕は思わないのだが、台本を解釈しながら読むのがあまり慣れていないのか、具体的に台本を読み切れないでいる。
今回のファウストの読み方を皆が慣れるまでには少し時間がいるのだろう。
まず心情的に理解などしようとすると土壺に嵌る類の戯曲だろう。

難しそうに思えて、思わず忘れてはならないのが遊び心とかユーモア、エスプリがなければ超えられない壁に跳ね返されるだけだと思う。
役者はそうした自在さと、ここ一番の集中力が勝負であり、高い壁も簡単に飛び越えてしまえるときもあるものだぜ。

稽古が遅々と進まなくても、僕は嫌いな稽古場でないことだけは確かだ。
こうした多大な無駄に思える時間が必ず何かを生み出すのだから。

苦労は早い内にするに限る。トンネルを抜ければ花の咲き乱れる野原が広がっているものだしね。
人は突然、頭が良くなったり、技術が付くなんてあり得ないのだから、今出来る事をやるのみ。「出来る事しかできない」

と言うことで、こういう日には稽古後酒を飲みに行くに限る。
そして新たな明日に乾杯しよう。

  

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