2009年12月16日水曜日

稽古は一喜一憂する。


「血の婚礼」舞台模型



「血の婚礼」の稽古もそろそろ中盤にさしかかってきた。
順調と言えば順調だが、案の定まだこの戯曲の底流に流れている水脈は掘り起こせていないが、
役者の集中力は日増しに増しているから、いつかは水が噴き出すだろうと少し楽観的に思える。
作曲家や振り付けの物作りのテンションが込み上がってくるのを感じ、にんまりはしているが、役者の毒気を一身に受けてしまったのか、僕の身体が膿だして痛い。
この手合いの強く烈しい芝居では、こうした事は度々あり慣れっこだが、自ら溜まった膿を吐き出す力が弱っているようで、何時までも腫れが引かないので医者に行ってしまった。もう歳なのかと思う。

こういうときは、がんばりすぎず全体に身を委ねるのに限る。経験則から得た唯一の智恵かもしれない。

凄い芝居に成る予感がするが、芝居にふるい落とされないように、時には葦の茂みのようにやり過ごさねばと思う。

さて、これから今日の稽古へ向かおう。