2010年10月6日水曜日

「牡丹江非恋歌」稽古真っ直中!

新作の稽古場は迷走しながら進む。今回の役者男性陣の3名がウンプテンプ初参加で、かなり緊張していたが、徐々に打ち解けてきたように思える。思ったより早く適度な距離感で稽古場が進む。
何となく芝居の世界感が見え始めてきたのかも知れない。
先日、黒沢明の「デルス・ウザーラ」を役者に見て貰ったら、芝居が変わり始めた。黒沢恐るべし。でも良い映画だ。

「牡丹江非恋歌」はとにかく難しい芝居だと思う。だって自分自身未知の部分が石ころのようにごろごろ転がっている。僕にとっては、それが面白いのだが、役者は主体的であり続け無ければならない、それが大変だ。

大きな壁に立ち塞がれないで、予定通り稽古が進めばかなりの不思議な芝居が生まれるかも知れない。しかし何か起こるのが稽古場というモノ。

来週から一週間は少し詰めたハードな稽古をする予定だが、最近は役者の事より自分の体力が持つか心配だ。でも超さなければならないハードルというモノは芝居作りにはある。誰がどうのと言うより全体を二段階ぐらい上げておけば、後が楽になる。
いつの間にか計画的な人間になってしまった。行き当たりばったりが信条だった僕が、ああ、やんぬるかな!

芝居としては面白いものになるはずなので、どうかご覧あれ。
見なきゃ損をするそんな芝居だろう、きっと。

何しろ、満州とオンデーヌとバタイユと阿片とが絡まり切って、外輪船に揺られて牡丹江を流れていくのだから 、見た事のない芝居にはなるはずだ。