2008年11月7日金曜日

自問自答


当たり前だが、稽古INまで二週間を切って作品の事を毎日考えている。
台本を弄ったり、稽古場を想像してみたり、スタッフに作品について語ったり、出演する役者の目付きを観察してみたりと、妄想は日々膨らみ現実感が浮遊しだした。

常に、まず自分自信がこれから作り出そうとする世界のその中で、皆を待っていなければならないと思っているのだが、罠を仕掛けて獲物を待ち受けているような気がしないでもない。

今回は何故か乗客を乗せずに離陸してしまった飛行機なにったような心境がしてならない。
こういう時はしばしば大事なことを見失っているものだ。それもごく当たり前の事をね。

稽古INを前にしてファイティングポーズをとっている自分は、一体何と戦おうとしているのだろう?
どうせ戦うのなら、度し難いほど巨大で人間が生み出す醜悪で哀れな摂理に挑みたい、周りを巻き込まず、こっそりと一人で、だがそこは演劇、やはり皆を巻き込んでしまうのだろうか?悩ましさが募る。

僕の好きな一休宗純の語録に深い言葉があった。
「心配するな。なんとかなる」

僕の知っている演劇の楽しさを忘れないでおこう。
そして、一人では何も出来ないのだという、演劇が持つ宿命を……。

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