2009年5月22日金曜日

合唱の練習風景


 
今回の舞台「赤のファウスト」では実に9曲の合唱と4曲のソロがある。
そりゃあもう、目の色を変えて日々稽古に明け暮れている。
勿論、芝居の方もかなり繊細な抑制を心がけた芝居を稽古している。

何せ相手役がスタンウェイーを使って、生ピアノ演奏なのだから、どたばたしたした子供の芝居は出来ない。

 
今回の参加者は歌が専門の人や、ダンス、そしてマイムと多種多様な技術を持っているが、僕の大方針として全員同等に「赤のファウスト」劇化する表現者として扱っている。
それが功をそうしたのか、お互いが持つ技術を分ち合いながら、良い座組を形成してきたと思える。


でも実は「ファウスト」が難物なだけに、皆の力を寄せ集めなければ成らないだけなのかも知れないが…。

 
稽古も追い込みに入り、明日は1回目の通し稽古である。
ゲーテの吐く言葉の力を糧にどこまで完成度を上げられるか?いつものことだが、体力勝負に突入したもよう。

 
観に来た人は贅沢な舞台を観劇するだろうと、僕は密かに思っている。観ない人は損をする、そんな思いで一杯だ。
あまりに勿体ないから、上演するのを止めようかとも思ったくらいだ。

 
良い芝居にしたい。強くそう思う。
芝居の中心にある核を、ぎゅっと掴んでねじ伏せたいのだが、ああ、悪魔には既に身を売ってしまっている僕としては、最早神頼みも出来ないといった有様。
と言っても悪魔と戯れるのも飽きてしまったし、これからどうやって作っていこう、ああシアンクレール。

 

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